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もうサメを近くで見たいなんて〜言わないよ絶対〜♪『海底47m』

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監督
 ヨハネス・ロバーツ
製作
 ジェームズ・ハリス

マーク・レーン

キャスト

マンディ・ムーア

クレア・ホルト

サンディアゴ・セグーラ

 

あらすじ

水深47メートルの海に沈んだ檻の中で、人喰いザメの恐怖と対峙する姉妹の姿を描いたシチュエーションパニックスリラー。メキシコで休暇を過ごしていたリサとケイトの姉妹は、現地で知り合った男から、海に沈めた檻の中からサメを鑑賞する「シャークケイジダイビング」に誘われる。水深5メートルの檻の中からサメを間近に見て興奮する2人だったが、ワイヤーが切れて檻が一気に水深47メートルまで沈んでしまう。無線も届かず、ボンベに残された空気もわずかという極限状態の中、サメの餌食になる危険におびえながら、2人は生還を目指すが……。(映画.com様より引用)

 

 

感想

私だ。今回紹介するのはサメ映画としてもバッチリ怖く、海の底知れぬ恐ろしさもかなり本格的に描いており、映画を見れば思わず自分も海底にいるような感覚に陥る『海底47m』だ。

 

サメ映画ではアイコン的存在の水着美女2人が檻の中からサメを観察できる「シャークケイジダイビング」を行ったところ、故障によりケイジごと海底47mへと落ちて行くのだが、もうそれは怖い、ほんとに怖い。あたり一面闇

余談だが私は若干の海洋恐怖症で、海の底知れない不気味さや闇が怖く、根拠は無いが海には絶対にデカい何かがいると思っている。うんいるよね。なので本作の『海底47m』は最早ホラー

海の底というだけでも恐ろしいのに周りは闇に覆われ、残りの酸素は少なくホオジロザメは辺りを泳ぎ回るまさに地獄のようなシチュエーションでストーリーなどはほぼ無くシンプルな設定と状況下でその恐怖を描くことに成功している。

 

海底での閉鎖空間、見ているこちらまで息苦しくなり、その世界観に入り浸り自分も海底に沈んでいるような感覚に陥る。

おまけにボンベに残された酸素も割と凄い勢いでガンガン減っていくが下手に動くとサメの餌食に、しかし動かなければ助からないといったジレンマの中でパニックする姉妹を見ているだけでこちらまでパニックになる。なんて恐ろしいのよ!絶対に経験したくないシチュエーションNo. 1ではないだろうか!超無理!

 

また今作、意地悪というかやっと見えた希望をことごとく奈落の底へと突き落とす描写がかなりある。たとえば助けに見えた明かりがただの懐中電灯だったり、助けに来たダイバーが目の前でサメの餌になったり、挙げ句の果てには一度はケイジごとワイヤーで救助に成功して、テンションが高ぶり合唱する姉妹だったが重さに耐えかねか劣化のためかは分からないがワイヤーが切れてまた海底へと逆戻りなんてのもある。ここまで来るとこの姉妹は一体前世で何をしたんだと同情したくなる。

 

そんな絶望的なことが度重なる中、また更に追い討ちを掛けるが如く姉妹を追い詰めるのがボンベの酸素不足だ。海上にある船からは追加の酸素を落とすことが出来るのだが、厄介なのがそれによって起こる窒素中毒による幻覚症状が出るという点である。この際はっきり言っておくと案の定その窒素中毒による幻覚症状は起こってしまう。

しかし、その幻覚があまりにも意地悪。友達だと思っていた人に裏切られ崖から突き落とされる並みに意地悪

そういった絶望が矢継ぎ早に、更にそのどれもがかなりギャーードワーーやめてーーな内容なので気を抜くことが許されないのだ。やだね。

 

また今作はサメの恐ろしさを描くというより海の怖さに特化した作品になっており、サメの捕餌(人間)になるシーンは少なく、一寸先は闇な光の見えないトンネルを延々と泳ぎ続けるような光の届かない海の怖さや海底という異世界の並々ならぬ圧迫感や肌を通して感じるような冷たさなどを感じることができる体感型海底アトラクションになっている。

逆にサメがもっと人を食べるのが見たーいな人には少し肩透かしなのかもしれない。でもサメの出来は凄く良く、本当に怖い。

 

ということで『海底47m』かなりオススメである。ニードルでガンガン突いてくるような海底の怖さ、サメによる捕食は少ないが襲い来るシーンや横切ったり闇から急に現れたりするシーンは他のサメ映画より頭一つ抜けて怖く、一本の映画でそのどちらも体感でき体の芯から冷たく震えること請け合いだ。

こちらの作品を見て海派から山派になる人も少なからずいるだろうと筆者は思う。あともう一度言うけど海には絶対に何かデカイやつがいる。いるんだ!

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