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狂う大人、狂うニコラス・ケイジ『Mom and Dad』

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監督
ブライアン・テイラー

製作
クリス・ルモール
ティム・ザジャロフ
ブライアン・テイラー
製作総指揮
ジェリー・ハウスファター
キャスト
ニコラス・ケイジ
セルマ・ブレア
アン・ウィンターズ
ザカリー・アーサー
ランス・ヘンリクセン

 

あらすじ

ある日親たちが凶暴化し、わが子に襲いかかる世界を描いたニコラス・ケイジ主演のスリラー。2人の子どもにも恵まれ、幸せな毎日を送っているブレント。いつものように会社に行き、オフィスのテレビでブレントが見たのが、親が実の子どもを殺害する事件が相次ぎ、国中がパニック状態となっているという驚がくのニュースだった。子どもたちの身を案じたブレントは仕事を早めに切り上げて帰宅するが、子どもたちはいつもどおりに無事に暮らしていた。しかし、愛する子どもたちの顔を見た瞬間、ブレントの心に「この子たちを殺さなければ」という正体不明の殺意が生じてしまう。

 

感想

面白い顔をさせれば右に出る者はいないニコラス・ケイジ含む大人たちが常人のタガが外れたようにブチ切れる今作。

そしてそんなニコラス・ケイジを夫に迎え、同様にブチ切れる妻はセルマ・ブレア が演じる。

 

世界中の大人たちが突如として自分の子供だけを襲うようになり、幸せだった日常や優しかった母親や父親たちは悪魔に変わり地獄のような日常に変わる…というのが今作での醍醐味な内容だ。

 

夫のニコラス・ケイジや妻のセルマ・ブレアは最初は子供たちに優しく文字通りイイお父さんとお母さんといった感じの様子から描かれる。

が、急に我が子を見るなり「この子達を殺さなければ」という正体不明の殺意がわき、一気に狂いだすのだ。なんとも恐ろしい。

ただでさえ狂気的な顔をたまに見せるニコラス・ケイジがマジで狂気純度100%で襲い、更にセルマ・ブレアも参戦してくるのだ。なんとも恐ろしい。

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今作、面白いところが狂った大人たちが襲うのは必ず自分の子供だけというところ。

目の前に他人の子供が横切ってもガン無視。殺意は自分の子供だけに矢印が向けられるのだ。

 

 

そして話の大半はニコラス夫婦vs子供たちの一軒家バトルに重点が置かれる。

一軒家で繰り広げる生きるか死ぬかのスーパー親子喧嘩。しかし、ここは流石ニコラス夫婦の娘と息子、ただではやられないし捕まらない。精一杯の反抗でニコラス夫婦からの攻撃を避けホームアローン的な仕掛けで太刀打ちしていく。そういったところの親子のハイパーバトルは見ていて凄く楽しかったと個人的には正直思った。

 

親は全力で子供たちを殺そうとしてくる。しかし子供たちは狂気に満ちていても親は親なので殺すことは出来ない。そんな複雑な心境の中での親子喧嘩はまさしくマッドな光景だ。が、割とニコラス夫婦の子供たちは爆発でニコラス夫婦を吹っ飛ばしたりする。マッドだ。

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そして親子喧嘩が徐々にハードになっていく中、更なる刺客が登場する。ニコラス夫婦のお父さんとお母さんだ。そう、お爺ちゃんとお婆ちゃんが家に訪れてくるのだ。

これはつまりどういう事かというと、「親が突如として自分の子供たちを殺そうとしてくる」、お爺ちゃんとお婆ちゃんはニコラス夫婦の母親と父親。そう、ニコラス夫婦を殺しに来たのだ。もうその時点でマッドもマッド大マッドな光景が繰り広げられる。

 

お爺ちゃんとお婆ちゃんはニコラス夫婦を殺そうとして、ニコラス夫婦は自分の子供たちを殺そうとするのだ。もうヤバすぎる。

 

だが、そんな展開はめちゃくちゃ楽しかった。親子の生き残りをかけた親子ロワイアルの狂喜乱舞は最早この作品でしか見れないであろう。

 


ということで『Mom and Dad』、かなりテンションアッパーでマッドな仕上がりになっていて楽しい作品ではあると思う。

監督が『ゴーストライダー2』や『アドレナリン』のブライアン・テイラーなのでかなりハイボルテージなスリラーであることは間違いない。

実は今作、『マッド・ダディ』というタイトルで6月に日本公開が決まっているので劇場に足を運んでみてはいかがだろうか。狂ったニコラス・ケイジの顔芸オンパレードが見れるぞ!!!

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